田舎のツェンダップミュージアム

課長の家の庭でバーベキューをする前に近所の私設の博物館訪問する、と言うので行ってみた。ら、これがツェンダップ天国だった。百台はあろうかと言うツェンダップのバイクは1923年の最初のモデルから1980年代の倒産前最後まで網羅され、北米モデルや軍用サイドカー、自動車、船外機、航空機用エンジン、果てはミシンまで揃っており皆綺麗にレストアされてオーナーのツェンダップ愛が伝わってくる。ツェンダップ以外にもBMW, DKW等並んでいる。オーナーの説明中、何度か「日本やイタリアのメーカーに……」と言う言葉が聞こえてきて少し辛い。綺麗な緑色のサイドカーはナンバーも付いているしエンジンもすぐに掛かった実働状態である。博物館は半分がバイク関係、半分は100年程前の生活の展示となっており、オーナーと奥さんでそれぞれ説明してくれる。同僚と一緒なので一時間半程で去らねばならず心残り。再訪したいが言葉の問題が。。。勤務する会社のある小さな町の郊外に偶然にもこのような場所が有って幸せである。同僚に「まさかドイツのあらゆる町にこんなイカれた爺さんが居るのか?」と訊いたが、そんな事は無い、と言われたので。

ツェンダップ創生期からのバイクがずらり。上の初期はまだ単気筒エンジンで、30年位から水平対向になったんですね。
爺ちゃん大サービス。サイドカーのついたツェンダップのエンジン掛けてくれました。ちなみに魚雷のようなかっちょろばちいサイドカーの先端にはSchteifの文字。別のメーカー製だったんですね。
WCは余計ですが、この木のドアが開くのを目にした時の驚きと言ったら、ああた。BMW, DKW等、ドイツの古いバイクはなんでもござれです。実はスズキもカバー被ってるのを見つけた。ZÜNDAPP、正しく読むとチュンダップかな。今更なんでツェンダップと書きますが。
ヤヌス750、前後にドアがついてます。ステアリング部は横から支持されていて前に乗り降りに邪魔にならない。車体側部、写真中央にガソリン給油口が見えますが、この下にひっそりエンジンがあります。
えらいところに変速レバーが飛び出てますが、メカメカしくて良いですなあ。まだ二段変速とかの時代。
コリャ何だ? と思ったら、ゴリアテのエンジンでした。2st 2気筒700cc。ゴリアテは6000台位ストックを残して終戦したらしいのでエンジンもそうレアではないですが。ポーランドでレプリカゴリアテ作った人もエンジンは実物使ってました。
ゴリアテとはドイツ軍のリモコン爆弾戦車です。分厚いファイルが、ドイツ語のゴリアテの資料でギッシリ。
磨き上げられたアルミ製ドラムの美しいことよ! フォークのライト支持部の曲線も綺麗なんだけど写真で隠れてる。
航空機用エンジン。飛行機の写真も見えます。
上にあるのは芝刈り機か発電機?ミシンまで。。。
こんな外観です。正面の白いのがバイクで満杯。左の納屋の二階が住居再現、下にサイドカーやら玩具やら農機やら。右のVVWって小屋はパン焼き工房になっています。
このウチワみたいなマフラーで判る人には判る、軍用KS750サイドカー。「俺、こいつのプラモ作ったよ!」とドイツ人に興奮して喋ってたんだけど、考えたら作ったのはもう45年前だなあ。去年ムンスター戦車博物館で見たときも嬉しくてはしゃいでいたけど、こんな近場にも有ったとは。
これが納屋の二階をぶち抜いた、生活博物館的なコーナーです。ここはここで面白いんですがね。
納屋の一角は当時の工房風景となっています。ミシン、靴の製造修理、何でもあります。
昔の自転車まで有ります。コイツはNSU製! 自転車なんか作ってたんだ。
町からカーナビを頼りに走ると、こんな所に案内されて、ホントにどこかに通じてるのかとビビりながら走ります。

写真もいっぱい撮りました。ギャラリーにあるのでご覧ください。https://1wishyouwerehere.com/zundapp_museum/

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