二年前にシュツットガルトのメルセデス・ベンツ博物館を訪れたときに、その衝撃的に青く美しいボディワークを一目見て参ってしまったのがコレ。メルセデスの歴史的なスポーツカー、300SLRを積んだトランスポーターなのだが当時の技術の粋を集めて作られており、なんと1955年で時速170km/hで走るというとんでもない高速トランスポーターである。その名も “Blue Wonder” (ドイツ語だと Blaues Wunder)。ボディは通常の車両輸送車に見られるキャビンとエンジンの前部と後部のトレーラーに別れておらず一体構造となっている。高速からの停止用にエアブレーキまで装備されていたという。いや、そんな機械的な性能はともかく、この優美なスタイルと美しい仕上げは時を超えて永遠に評価されるべきであろう。

美しい車を見るとミニカーが欲しくなるのは人情である。調べると流石に人気車だけあって数社から発売されている。そりゃ出来が良いのは1/18なんだけど予算と我が家のコレクションの都合上いつもの1/43で。おなじみ IXO、Schucoから出ているんだがどうも五十歩百歩の出来に見える。もっと無いの?と探すと Altaya からも安いのが出ている。安い、んだが、ムムム?こっちの方が出来がいいんじゃないの? Altayaってアレでしょ、デアゴスティーニのミニカー作ってるとこでしょ、と疑っていたんだがこの車に限って言えば1/43で総合的に一番良いのはこいつだと判断、注文した。届いた奴を眺めるが、いいんじゃないの、コレ!? ボディの曲線美、ちゃんと感じるよ!

こちらが実物の後方から。車両を載せている銀色のフレームの細工が細かくて流石に 1/43では再現仕切れていないが、Altayaのが他より上手く仕上げていると思う。 Max Speed 105 m.p.h の誇らしげな文字もクッキリ。


乗っている 300SLR も Altaya製。実は300SLRに関しては超人気車であり他社から良い物が出ているようだが、フロントのエアインテークの中のスリーポインテッドスターが付いているバージョンでオープンで……と探すとピッタリしたのが無くて、とりあえず10ユーロ程度で買える(それこそデアゴスティーニの)奴を買ったのだ。今後もうちょっと時間を掛けて博物館で見た奴にイメージぴったりのミニカーを探すつもり。見つかったらホイール固定ワイヤーも再現してやろう。

こちらが内装で、これがまた淡い色で綺麗なんだよねー。そこをしっかり再現しているのも Altayaの売りかな。1/43の廉価ミニカーでこの出来、まあ充分じゃないですか?



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